焼肉ひだや・創業6年のあゆみ|岡山市南倫理法人会・経営者モーニングセミナー2020年7月8日

経営者セミナー

本日登壇されたのは、岡山市内で4店舗の焼肉店を経営する「株式会社ひだや」の代表取締役・緋田幸生氏です。

(出典:ひだやHP

「創業6年の歩み」というテーマでお話をされました。

岡山市在住の方なら、焼肉ひだやさんには行ったことがあるという人も多いかもしれませんね。

明るいスタッフがもてなしてくれる焼肉店で、分厚いお肉が特徴です。設立6年で4店舗を展開。社員13名、パート・アルバイトさん合わせて50名のスタッフで運営されています。

私も昔10年ほど飲食業の経験がありまして、緋田さんのお話を聞いて、起業に成功する人と失敗する人の違いがよくわかりました。

今日のセミナーで印象に残ったのは次の3点です。

セミナーポイント

①経営理念は後からでOK
②苦労を苦労と感じさせないことの大切さ
③未来を描くことの大切さ

簡単にセミナーの内容をまとめた後に、上記3点について解説します。

岡山市南倫理法人会セミナーまとめ

1983年5月生まれの緋田さんは、今年37歳。大学を卒業してパソコンのソフトウェア販売の仕事に就きました。

当初から30歳で独立することを決めていたそうです。中学時代からの友人が会社を経営していたことが影響して、自分も起業したいと思ったそうです。

焼肉店で起業した理由は、ご自分が行った焼肉屋がそんなにおいしくないし、サービスもよくないのに流行っていた様子を見て、「自分でもできそう」と思ったこと。

1号店開業前は、人気焼肉店でアルバイトしながら、精肉店で肉をさばく訓練をしたそうです。

修行しながら開業準備を進め、勤めていた会社を辞めて1年後に1店舗目をオープンします。

最初から1店舗で終わるつもりはなく、チェーン展開するつもりだったと言われていました。ここは只者ではないなと感じました。

起業の理由は、友人の影響もありましたが、最初は独立してお金を稼ぎたいということだったようです。

自分のことしか考えずに起業したけれど、そのうち一緒に働く仲間を幸せにしたいと思うようになり、お客様を笑顔にしたいと思い、やがて関わるすべての人に笑顔になってもらいたいと思うようになりました。

1店舗目をオープンしたときは、友人・知人が訪れてくれて、3ヵ月くらいは盛況な日々が続きます。

しかし、友人・知人の来店が落ち着くと、だんだんと暇になり、1日1人しか来店がない日も出てきます。

このままではつぶれるのではないかということを感じながら、必死でお店をどうするか考えます。

ポスティング、ランチ営業、クーポン配布、29の日イベント、できることは何でもやりました。

そんなとき、たまたまテレビ番組で紹介されたことがキッカケで大忙しになります。

そして順調に2店舗目をオープン。

1店舗目の大供店が満席で入れないときに、2店舗目の磨屋町店を紹介するという流れで、2店舗目も順調なスタートを切ります。

しかし、ここで悲劇が訪れました。

創業から一緒に苦労を共にしてきた社員で、2店舗目の店長を任せていた社員が急死したのです。

ここで緋田さんは立ち止まって考えたそうです。

「人が大切と言っているけど、口で言っていただけではないか?」
「もっと何かしてあげられたことがあったのではないか?」
「会社を成長させるだけで社員は幸せになれるのか?」

ご自分も休みなく働いてきて、本当にこのままでいいのかと考えます。

そして、飲食業でも、他の業界と同じ就業環境にしようと決意します。

(飲食業はハードワークでブラックな働き方をすることが多いのです)

プライベートも充実できる働き方ができる会社にしようとしました。

そのためには、仕組みが必要と考えます。

それまで朝から晩まで自分でやっていた肉の仕込みを、セントラルキッチンを作ることで人に任せ、ご自分の長時間労働を解決します。

先々の出店も考えたうえでのセントラルキッチンへの投資でした。

3店舗目の柳町店には予約管理システムを取り入れ、より効率的な店舗運営に取り組みます。

しかし、問題も起こってきていました。このとき、スタッフは40名くらいになっていて、サービスの店舗間格差が生じていたのです。

このとき、緋田さんは初めて経営理念について考えはじめます。

どんな会社にしたいかというイメージはあったけど、それを言葉にして従業員に伝えていなかったことに気付いたからです。

スタッフによって差があるのは、理念が浸透していないことが原因だと感じたのでしょう。

そうしてご自身の想いを言葉にして従業員に伝えていきます。

そして4店舗目のオープンを迎えます。

岡山市内に出店するのは3店舗と思っていたそうですが、良い立地で店前通行量も多く、アンテナショップとしての役割も果たしてもらうつもりで本町にオープンしました。

これだけ拡大をしながら、スタッフが働く環境を整えることもすすめています。

まわりの飲食業が週1回しか休みがないのはチャンスだと捉え、人件費が上がっても週休2日を実現することが優秀な社員を集めることにつながり、結果的に会社の成長につながると判断されたようです。

福利厚生にも気を使っていて、社員旅行をはじめとする様々なイベントを実施し、特に学生アルバイトの卒業式を行うようになって、アルバイトの定着率が上がったとか。

最後に、これから実現したいことを話されました。

・急死した仲間の目標でもあった「岡山県内での知名度を高める」
・倉敷に2店舗出店する
・広島県に出店する
・フランチャイズ展開をする
・自社農園を運営する
・リフレッシュ休暇を導入する

昨日より今日、今日より明日と、どんどん新しいことにチャレンジしていこうとされています。

本日のモーニングセミナーの感想

①経営理念は後からでOK

起業本に書いてあったり、起業コンサルがよく言うのが、起業するなら「経営理念を作りましょう」ということ。

何のために起業するのか?社会に何を提供するのか?

これを考えて起業しましょうね、ということがよく言われます。

しかし、この言葉にとても違和感がありました。

「最初からそんな立派な目標持って起業する人いる??」

というのが自分の周りを見ていて感じていたことです。

理念はもちろんすごく大切なんですが、最初は「儲けたい!」という感情ではじめた人のほうがうまく行っている気がするんですよね。

でも、成功する人は、事業規模が大きくなってくると、必ず理念の問題にぶち当たって、そこで真剣に考えはじめる。

逆に言うと、社員・スタッフに同じ方向を向いてもらうために理念が必要と気付いて、真剣に理念を作って、組織に浸透させた経営者は成功しています。

これから起業しようとする人に参考になるなと思うのが、「最初から難しいこと考える必要ないよ」「理念は後からでもOKだよ」、ということです。

②苦労を苦労と感じさせないことの大切さ

私も昔10年以上、飲食業の経験があるので、飲食店がどれだけブラックな職場かよくわかっているつもりです。

最近は変わったかもしれませんが、繁忙期は朝6時に出勤して、夜中2時、3時に帰るということが続きました。

コックコート着たまま仮眠して、そのまま起きて出勤したということも度々ありました。

多分、緋田さんも同じように朝から晩まで休みなく働かれていたと思うんですよ。

しかし、話を聞いていても、ハードワークの苦労感というものが全く出ていないんです。

社長が辛そうにしていると、会社、店舗は必ず暗い雰囲気になります。

ひだやさんの店舗がどこも明るいのは、社長のこの姿勢にあるなと感じました。

苦労していても、まわりにその苦労を見せないというのが会社の雰囲気を良くする最大のポイントであると思いました。

③未来を描くことの大切さ

セミナー終了後の朝食会で、ある方が言われたのですが、緋田さんはセミナー中に一切コロナのことに触れませんでした。

コロナで打撃を受けていることは確実なのに。

確かに足元は大変かもしれないけど、未来を見ているから、「今の状況を乗り越えるのは当たり前」くらいに思われているのでしょう。

ビジネスをやっていると、苦難が降ってくるのは日常茶飯事ですが、たぶん緋田さんはそれらを苦難だと思っていないような気がします。

むしろ会社を成長させるチャンスだと考えているのかもしれません。

成功する起業家とそうでない人の違いは何か?それは考え方の違いだということが今日のセミナーを聞いていてもよくわかりました。

2020年7月15日(水)岡山市南倫理法人会・経営者モーニングセミナー予定

次週のモーニングセミナーは、樋口ミュージックソサエティ・ヴァイオリンプレイヤー樋口 利歌氏による講話です。

(出典:岡山市南倫理法人会フェイスブックページ

テーマは「つなぐ音」

アーティストの考え方、モノの見方ってとても参考になることが多いです。

どんなお話になるのか、楽しみです。

岡山市南倫理法人会・経営者モーニングセミナーは毎週水曜日6:00~7:00に岡山県護国神社いさお会館で実施されます。

(出典:岡山県護国神社

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受付で谷口を呼んでいただければ、ご案内差し上げます。

ぜひ会場でお会いしましょう!

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