岡山に夜間中学をつくる会・代表の城之内庸仁さん講演|岡山市南倫理法人会・経営者モーニングセミナー

経営者セミナー

モーニングセミナーポイント

  • 最初の夜間中学は1947年、大阪にできた。
  • 経済的・身体的理由などで小学校・中学校を卒業できなかった人、外国籍の人、不登校の人が学んでいる。
  • 最盛期は夜間中学が全国に89校あった。
  • 現在は9都府県・33校しかない。
  • 理由は総務省が夜間中学を増やすと昼間の学校に通う人が少なくなると考えたから。
  • 夜の学校が減ると、どこにも行き場ばない人が増えることに気付き、再び増やす方向になっている。
  • 文科省は公立夜間中学を各都道府県に1校は設置するよう促進している。
  • しかし岡山県にはいまだ開校されていない。
  • 中国地方では公立夜間中学は広島県に2校あるだけ。
  • 自主夜間中学を作ろうと思ったキッカケは担任していた卒業生からの相談。中学で勉強しなかったから就職できずに困っているという内容の相談だった。
  • 東日本大震災のボランティアで福島に入った時に自主夜間中学の手伝いをして、岡山にも作ろうと思った。
  • 自主夜間中学には行政の支援は一切ない。
  • 公立夜間中学は給食・就学視線・教科書があるが、自主夜間中学はすべてボランティアによる運営。
  • 2017年4月に立ち上げ、チラシを配って回った。
  • 2017年12月まで誰も来なかった。ひとり教室で待つ日々が続いた。
  • 最終的に1年で20人が生徒登録した。
  • 2020年7月現在210名まで増えた。
  • 学びたいのに、学びたいと声を上げることのできない人はまだたくさんいる。
  • 岡山自主夜間中学には小学生から80歳を超える人まで学んでいる。
  • 授業はマンツーマン。
  • 異なる文化圏で暮らす(字が読めない)怖さがどれほどのものか。
  • バスに乗った時に「運賃」という文字が読めなかったらどう感じるか?
  • 学ぶことができず、最低限の生活もできないのは自己責任なのか?

モーニングセミナー感想

今日の城之内さんのお話を伺って考えさせられたことは2つあります。

①自己責任論は正しいのか?
②あきらめないことの大切さ

①自己責任論は正しいのか?

安田純平さんがシリアで拘束されたのは自己責任。日本政府に迷惑をかけるな。

ネットでこんな意見が沸騰していたのは記憶に新しいところです。

もっと身近なところでも、「仕事がなくて生活が苦しいのは自分の責任、生活保護に頼るなんてふざけるな!」という意見もよく目にします。

日本は自己責任論の強い国です。

自分が自ら「自分の責任」と考えることは悪いことではありませんが、一方で「自己責任論」を押し付ける人間が多いことが日本を冷たい国にしています。

日本は世界一冷たい国と言っても過言ではありません。実際にそのようなデータもあります。

イギリスのチャリティー団体(CAF)が発表する世界寄付指数というデータがあります。

人助け、寄付、ボランティアの3項目についての評価を各国別にまとめてランキング形式で発表しています。

2009年から2018年まで10年間の平均ランキングで、日本の総合順位は126カ国中107位先進国の中では最下位です。

項目別にみると、人助けの項目では日本は最下位です。

「見知らぬ人、あるいは、助けを必要としている見知らぬ人を助けたか」という質問に対して、YESと回答した人が24%で調査国中で最下位。お隣の中国より7ポイント低い結果です。

(出典:World Giving Index 10th edition

さらに別の調査もあります。

2007年のアメリカのピューリサーチセンターの調査では「国は貧しい人々の面倒を見るべき」という考えに対し、同意すると答えた人の割合は次の通りです。

  • イギリス91%
  • 中国90%
  • 韓国87%
  • アメリカ70%
  • 日本59%(調査47か国中最低)

2019年東京大学の入学式での上野千鶴子名誉教授の祝辞が話題になりました。

上野教授のメッセージをごく簡単にまとめると、勝ち抜くことだけを考えるのではなく、社会的弱者に目を向けられる人になってほしい、ということでした。

東大の入学式ですから、日本中からエリートが集まる場です。

その入学式での祝辞で述べられたことです。

上野教授も感じられているのでしょう。

日本は世界一冷たい国だということを。

自己責任論が日本を冷たい国にしている原因のひとつです。

しかし、例えば子供の頃に大病を患って入院生活を繰り返し、小学校にも中学校にもまともに通えず大人になってしまい、仕事に就けない人は、自己責任なのでしょうか?

こういう人たちは簡単な計算もできなければ、漢字も読めません。

電車やバスに乗っても行先の漢字が読めない。

そんな状態だからまともな社会生活を送れない。不安で外に出ることもできません。

これも自己責任なのでしょうか?

自己責任だと切って捨てることは簡単ですが、そういう考え方をすることこそが、日本の社会を崩壊させているということに、城之内さんのお話を聞いて気づかされました。

私も正直に言うと、「生活が苦しいなんて自己責任だろ、自分で何とかするべきだ」と思っていました。

でも、自己責任で片付けることのできない人々が確実に世の中に存在することを知りました。

そんな人たちに教育の機会を与えて、自力でまともな社会生活をすることができるようにサポートすることが、その人たちのためになるだけでなく、豊かな社会をつくることにもつながるでしょう。

自己責任論を考え直すキッカケになりました。

②あきらめないことの大切さ

城之内さんは、セミナーの中でサラっと言われましたが、私はもし自分が同じ立場だったら心が折れているだろうということがありました。

それは、

2017年4月に立ち上げ、チラシを配って回った。
2017年12月まで誰も来なかった。ひとり教室で待つ日々が続いた。

という部分です。

半年以上、まったく反応なしという状態が続いたとき、私なら完全に心が折れて、止めていると思います。

城之内さんが目指すところからすれば、今の状態はまだまだ成功と言える状態ではないでしょうが、成功する人はあきらめない人ということを改めて実感しました。

成功者のビジネス本を読むと、ほぼ確実に「あきらめない」「継続が大切」と書いてあります。

しかし本を読むのと、実際に本人を目の前に話を聞くのでは、自分の中に伝わってくるもののレベルが違います。

自分の中の甘さを反省するとともに、今日も心を整える時間となりました。

これから結果が出なくて辛いときは、城之内さんのことを思い出すことにしようと思いました。

そして何か行動しないとなと思わされる時間でした。

次週モーニングセミナーの予定

2020年7月29日(水)の岡山市南倫理法人会・経営者モーニングセミナーは、倫理研究所法人レクチャラーの森郁恵氏をお迎えして「置かれた所で咲く」というテーマで講演いただきます。

(出典:岡山市南倫理法人会フェイスブックページ

岡山市南倫理法人会・経営者モーニングセミナーは毎週水曜日6:00~7:00に岡山県護国神社いさお会館で実施されます。

(出典:岡山県護国神社

倫理法人会に興味を持っていただいた方は、お気軽に会場までお越しください。

受付で谷口を呼んでいただければ、ご案内差し上げます。

ぜひ会場でお会いしましょう!

そうそう、倫理法人会のことを調べて、「なんか怪しい団体じゃない?」と思った人はこちらの記事を読んでみてください。

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