ヴァイオリニスト樋口 利歌さん講演・つなぐ音|岡山市南倫理法人会・経営者モーニングセミナー2020年7月15日

経営者セミナー

では、本日の経営者モーニングセミナーのまとめと気付きをお伝えします。

モーニングセミナー要約

まずは樋口さんの自己紹介からスタート。

岡山県高梁市にお住いの樋口さんは「瀬戸フィルハーモニー交響楽団」に所属するプロのヴァイオリニストであるとともに、フリーでもさまざまな活動をされています。

お母さまはピアノ講師で、お父様も趣味でチェロやヴァイオリンの演奏をするという音楽好きの両親の影響で、4歳からヴァイオリンを始めたという樋口さん。

ヴァイオリンを始めた当初はもちろんクラシックから習ったそうですが、今ではジャズ、ロック、ブルースなどさまざまなジャンルで演奏されるそうです。

中学生の息子さんもチェロの演奏をしていて、親子演奏をすることもあるみたいです。


生活の中にはいろんな音があります。例えば会話も音です。

会話は言葉という音によって人と人の心をつなぎます。

樋口さんはご自身が感じたことを音にして伝えたいという想いで演奏されています。

だからご自身で作曲もされます。そのオリジナル曲を演奏していただきました。

オーアモーメントという曲です。「金の習慣」という意味だそうです。

ある日の朝焼けを見たときに金色に光っていた。その空を見たときに、この空の下に生かされていると感じて、頑張って生きていこうという気持ちになれたときに書き下ろした曲です。

10年前、樋口さんは息子さんと一緒に乗っていた車で自動車事故にあいました。正面衝突でした。

幸い樋口さん自身は後遺症など残ることはなかったようですが、その事故によって息子さんは車いすの生活を余儀なくされます。その事実を受け入れるには相当の時間がかかったそうです。

それはそうでしょう。不運を呪うとともに、事故の相手方への恨みもあったはずです。しかしやがて、命が助かったことが神様からのご褒美だと考えられるようになりました。

おそらくそんな心境になったときに見た朝焼けの景色に感動したのではないでしょうか。

そして生まれたのがこの曲です。

オーアモーメント

人生いろいろあるけど、きっと頑張れるよ」という優しさに満ちたメッセージを感じることができました。

音響機器の進化によって、良い音で音楽を聞けることができるようになりましたが、やっぱり生演奏は伝わり方が違います。

空気の振動が直接伝わってきますからね。

さて、講話は続きます。

世の中には時代を超えて残る名曲があります。有名な曲というだけでなく、ある人にとっては、自分がはじめて歌った(演奏した)曲かもしれません。またある人にとっては、祖父、祖母、父、母が好きだった曲かもしれません。

そのような曲は自分たちが次の世代につないでいく必要があるという想いで、樋口さんは自身で演奏されるだけでなく、後進の指導にも力を入れているようです。

ところで、コロナ禍でコンサートなどのイベントができなくなってしまったので、自分にできることは何だろうと考えて、YouTubeも始めたそうです。

この曲、とても素敵でした。

桜の風おうのかぜ

朝の目覚めにピッタリと思いませんか?今日1日さわやかな気分で過ごせそうです。

情熱大陸も演奏されています。盛り上がっています。

セミナー会場では、時代を超えて人を惹きつける名曲をメドレーで演奏いただきました。

坂本九さんの「見上げてごらん夜の空を」「上を向いて歩こう」です。

録音状態はよくありませんが、アップしておきます。

樋口利歌さん演奏「見上げてごらん夜の空を」「上を向いて歩こう」

坂本九を知らない世代も増えていますが、これらの曲はどこかで聞いたことがある人が多いはず。

このような名曲は世代を超えて引き継がれ、人の心を前向きにする心のサプリメントだと言われていました。

ハッと気づかされたのが、樋口さんが次のようなことを言われた時。

「演奏するときには、フレーズの最後に気を付けています」

会話でもそうですが、語尾によって相手に与える印象は変わります。

「明日のイベントは成功させます!」と言うのと、「明日のイベントは成功すると思います」というのでは印象は違います。

音楽もそうなんだ!と思って印象に残りました。

特にビジネスの場面においては、語尾によって相手に与える印象が変わるということを意識して、プレゼン・商談をしたほうがいいなと密かに思いました。

以上、本日の岡山市南倫理法人会でのセミナー内容でした。

次に、今日のセミナーで感じたことを簡単にまとめます。

樋口利歌さんはコミュニタリアンだ!

今日のセミナーからは話が飛びますが、このところ日本の社会っておかしいなと感じるニュースが多くなっていませんか?

孤独死、ニート、幼児虐待、動機なき犯罪・・・

私が子供の頃は孤独死なんて聞いたことがなかったと思います。あったとしても社会問題となるほどではなかったのでしょう。

しかし現在は、上記のようなことが社会問題となっています。

なぜでしょうか?

原因はもちろんひとつではありませんが、大きな原因のひとつに、日本の共同体が崩壊していることが挙げられると思います。

共同体とはそんな大げさなものではなくて、最も小さな共同体は「家族」でしょう。

そして、学校、職場、町内会、サークルなど、私たちは複数の共同体に所属しています。

共同体が崩壊していると言いましたが、より正確に言うと、共同体から「共助」の精神がなくなってきているということです。

自助(自己責任)の圧力が強くなり、自助が不可能な人たちは公助に頼る社会になっています。

わかりやすく言うと、日本の社会から「助け合い」が消えてきているということです。

この要因を語り出すと長くなりますが、最も大きな要因は新自由主義の台頭でしょう。

西洋世界はキリスト教の価値観が根付いていますので、共助の精神がまだ残っています。

ヨーロッパでは、IT化による利便性を制限してでも、共同体的価値観を残そうと「スローフード運動」が起こりました。

しかし、宗教的バックボーンのない日本人は共同体の崩壊とともに、共助の精神もなくしてしまったようです。

なぜ、このようなことを書いているかというと、今日のセミナーのテーマでもあった「つなぐ」というキーワードからの連想です。

樋口さんは、「人と人を音楽でつなぐ」「次の世代に音楽の想いをつなぐ」という話をされたのですが、お聞きしていて、樋口さんってコミュニタリアンだなと、ふと思ったのです。

コミュニタリアニズムとは

現代の政治思想の一つ。リベラリズムやリバタリアニズムが個人を優先するのに対し、歴史的に形成されてきた共同体の伝統の中でこそ個人は人間として完成され、生きていけるとする。共同体主義。

(引用:コトバンク

コミュニタリアニズム(共同体主義)とは、人間は共同体の中で他者からの影響を受けつつ人格形成を行うとともに共通善(道徳)の何たるかを学ぶ存在であることを強調する立場である。

(引用:レファレンス共同データベース

レファレンス共同データベースの引用をもとに考えると、道徳を学ぶべき共同体が崩壊していることで、共同体のメンバーが道徳を学ばずに大人になっているということです。

昔のしがらみだらけの地域社会がよかったと言っているわけではありません。

共同体の成員である以上、いろんなしがらみはついて回りますが、それでも共同体のルールを学ぶことはできました。

近所の頑固おやじに怒られながら、「これはやっちゃダメか」というふうにルールを肌で学ぶことができました。

そんなこと考えながら、樋口さんのお話を聞いていて、「つなぐ」という意識を大切にされているのは素敵だなと思ったし、共同体の価値観を大切にするコミュニタリアンだなと思ったというわけです。

倫理法人会って、共同体で生きていく上での普遍的なルールを学ぶ場です。その意味で今日のセミナーは音楽の話でありながら、倫理法人会にぴったりだなと感じました。

樋口さんのコンサート、行きたくなりました。

次週モーニングセミナーの予定

2020年7月22日(水)の岡山市南倫理法人会モーニングセミナーは、岡山に夜間中学を作る会の代表・城之内庸仁氏が登壇されます。

テーマは「学ぶことは生きること」~岡山自主夜間中学校から見えてくること~です。

学びたい方すべてに教育の場を提供するという熱い想いをお持ちの方で、熱い講演になると思います。

(出典:岡山市南倫理法人会フェイスブックページ

岡山市南倫理法人会・経営者モーニングセミナーは毎週水曜日6:00~7:00に岡山県護国神社いさお会館で実施されます。

(出典:岡山県護国神社

倫理法人会に興味を持っていただいた方は、お気軽に会場までお越しください。

受付で谷口を呼んでいただければ、ご案内差し上げます。

ぜひ会場でお会いしましょう!

そうそう、倫理法人会のことを調べて、「なんか怪しい団体じゃない?」と思った人はこちらの記事を読んでみてください。

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